中小企業において目指すSecurity By Design

日本ネットワークセキュリティ協会(JNSA)の

中小企業において目指すSecurity By Design

を読みました。
中小企業では特に後回しにされがちな、ITシステムのセキュリティ機能は、今後ますます重要になります。セキュリティ対策の実装は後になればなるほどコストが指数関数的に増大するものです。是非設計段階からの導入をご検討ください。本ドキュメントはそのための考え方や対応方法の指針になると思います。

クラウドストレージ各社も“脱はんこ”に熱視線 Dropbox調査

クラウドストレージ各社も“脱はんこ”に熱視線 テレワークの課題は「押印・業務可視化」 Dropbox調査

https://www.itmedia.co.jp/news/articles/2011/25/news023.html

押印をなくす流れは以前からありましたが、コロナでそれが加速しました。押印には社外向けの押印と、社内向けの押印があります。社内向けの押印は、主に稟議等を誰が承認したかを確認し、記録を残すためのもので、これはワークフロー等のシステムに置き換わってきています。逆に言えば、ちゃんと社内で確認してお金の流れをコントロールするには、ワークフローシステムは大事ですよという意味です。

社外押印については、行政系の押印が格段に簡素化されそうで、これはうれしいですね。ただ、会社間の契約系の印鑑については、電子署名等への移行を進めることになります。これは、商取引全般での話なので、ちゃんと対応しないと他社との取引がスムーズにいかなくなりビジネスが滞ることになりますので、世の中の動きをちゃんと見定めて対応しましょう。(早ければいいわけではありません。早すぎるとコストが高くなることも多いので。ただ、遅れるとビジネスに支障が出ますので、その辺の見極めが大切です)

中小企業情報化塾(中情塾)について

中小企業診断士の村松といいます。この度中小企業情報化塾(通称”中情塾”)を開講しました。
この塾はオンライン上での情報交換・相談を通して、生産性向上につながる情報化を支援しようというものです。

世はDX(デジタルトランスフォーメーション)花盛りですが、長年システムインテグレーターとして多くのお客様の情報化を支援させていただくなかで、情報化はしたけれどかえって手間が増えたとか、生産性向上にはつながらない情報化のなんと多いことかと感じています。
日本の情報化の多くが”情報化”することが目的になっていたり、作業効率化を目的としているケースが多くあります。

情報化は目的ではありません。また、作業効率化は結局、全体としてやることが変わるわけではなく、人手が少なくなったり、スピードが速くなったりという効果であり、イノベーションとは言えません。効率化を否定するつもりは全くありませんが、情報化のコストと効果が見合わないと感じています。

私は、情報化の最大の効果は”見える化”だと思っています。多くのビジネスマンはPDCA(Plan,Do,Check,Action)が、いわゆる業務改善のポイントであることを知っています。世の多くのイノベージョンは、画期的なアイデアと高速PDCAの組み合わせであることも知られていると思います。しかし、PlanとDoは進むのですが、Checkがなかなか難しいのです。それは数字で定量的に見える化することが難しいケースが多いことが要因です。”情報化”とは、この”Doの結果を数値化して見える化し、高速PDCAを実現する”ことで、生産性向上をめざすのが一つの目的だと思っています。

また、画期的なアイデアは、現実を見つめ、比べることによってそのヒントが生まれます。数値化によって、”比べる”ことが行いやすくなり、イノベーションの誘発を促すというのがもう一つの”情報化”の効果だと私は考えています。

逆に言えば、そこまで考えて”情報化”を行わないと、なかなか成果が見えにくいということになり、”成果に結び付かない情報化にそんなにコストはかけられない”になってしまうのではないでしょうか?
わたしはこの塾を通じて、”真の生産性につながる情報化とは”を具体的な実例を積み上げ、それに至るプロセスを広めることで、中小企業の活性化に寄与できればと考えています。

人は情報量で判断する

人は受け取る情報の頻度で、重要度や信頼性、情報の量を無意識のうちに判断しています。
インターネット上のデマが、情報ソースは一つなのに、リツイートで拡散されて同じ情報が何度も違ったところから入ってくると、それを本当だと信じてしまうのはその一例でしょう。
この反応は本能的なものなので、自分自身に対しても有効です。つまり自分が達成したい目標を見えるところにいつも掲示したり、読み上げたりすることで、それが無意識に書き込まれ信じていくこともできるということです。
インターネットの恐ろしいところは、基本的に情報を自分で選択して取りに行くメディアなために、どうしても自分の意に沿った情報を取得することが多くなり、知らぬ間に偏った情報を信じてしまう傾向があることです。
情報化による情報のフィードバックも、意識して偏りをなくしていかないと、知らぬ間に偏った情報を信じてしまい、せっかく多様な情報を集めているにもかかわらず、誤った認識を信じてしまうことがあるので気を付けましょう。情報が多ければ正しい判断が下せるわけではないのです。

見える化のポイント

見える化のポイントは”見えにくいもの”を見えるようにすることで、状況を正確に把握したり、新しい気づきを得ることです。
例えば、売り上げは見えやすいですが、利益は経費の計算後でないと見えません。ビジネスが限定されていれば、過去の経験から利益を推定することは可能ですが、現在はあらゆる業種で、時価や最適費用、最安値などダイナミックに費用が変わる世の中です。このような中で利益をリアルタイムに正確にフィードバックするには、高度なデジタル化が必要になってくるのです。他にも”社員の活性度”、”顧客満足度”、”資産活用度”、”コミュニケーションレベル”など、これまでは定量化の困難だった様々なビジネス情報が、デジタル技術により定量的な見える化が可能になってきています。
こうした、見えにくいものを見える化することで、これまでにないPDCAを実現し、ビジネスをステップアップすることこそが”デジタルトランスフォーメーション”なのだと私は思います。